エンディングノートって何?|行政書士が分かりやすく説明
近年「遺言書」が注目されてきていますが調べていると「エンディングノート」の事も良く耳にしませんか?
今回は「エンディングノート」とは何か、また「遺言書」との違いについてご説明したいと思います。
エンディングノートとは
まずは「エンディングノート」の簡単な説明からさせてもらいます。
「エンディングノート」とは自分の最後はこうして欲しいなどの要望を自由に書く事ができるノートです。
記載方法や記載項目に決まりはありませんが以下の項目が良く記載されます。
- 自分の人生の振り返り
- 葬儀の方法や呼んで欲しい人
- 自分の財産の情報(プラスの財産・マイナスの財産)
- アカウントなどのパスワード情報
特に最近ですとスマホやパソコンのパスワードが分からずに相続人が困るケースが増えてきています。
またサブスク等のアカウント情報が分からないと亡くなってしまってからも継続して料金が発生してしまいますので、この辺りの情報を残しておくと相続人の方が助かります。
エンディングノートの作成方法
エンディングノート自体は市販で売られていますので気に入った物を購入して記入すれば良いです。
また書き方に決まりはありませんのでノートに自分の残しておきたい事を書き留める方法でも大丈夫です。
エンディングノートの効果
- 遺された家族へのメッセージを送る事が出来る
- 財産の情報を漏れなく伝える事ができる。
- 葬儀方法など自分の想いを家族へ伝える事が出来る。
- 自分の人生を振り返る事ができる。
基本的には遺された家族へ何かを伝えるのが目的ですが、私が重要だと思う事は最後の【自分の人生を振り返る事ができる】です。
普段あまり自分の人生を振り返ってみる事ってないですよね。
エンディングノートを書いていると今までの様々な事を振り返る事ができ、家族の大切さ・感謝の気持ちが強く出てくるはずです。
これって私は凄く大切な事であると感じています。
人は何故か普段の生活に慣れてしまうと奥さん・旦那さん・子供達への感謝の気持ちが薄れてしまいます。
薄れていると言う表現の仕方が悪いかもしれませんが、実際多いと感じています。
食事を作ってもらう事への「感謝」、子供が生まれてきてくれた事への「感謝」など
忘れてしまいがちです。
これらの「感謝」「当り前ではない」ことを感じながらエンディングノートを完成させると素晴らしい内容のノートになります。
遺された家族もエンディングノートを読んだ時に想いが強く伝わると思います。
エンディングノートから遺言書へ
自分の人生を振り返りながら「感謝」「現在の状況は当たり前ではない」と感じながらエンディングノートを作成すると様々な想いが出てきます。
「エンディングノート」自体には法的効力はありません。
もちろん遺された家族に気持ちを伝えるには十分な効果があります。
エンディングノートを作成した時の想いをもった状態で法的効力のある「遺言書」を作成すると良いと思います。
「遺言書」を作成しておけば遺言者の方の想いから財産を分ける事ができます。
「エンディングノート」でも財産の分け方を記載できますが法的効果が無いので内容が実現されるとは限りません。
せっかく今までご自身が築いてきた財産です。
ご自身の想いを基に分けたくないでしょうか。
遺言書の中でも「付言事項」といって家族へのメッセージを書く事ができます。
感謝の気持ち・何故このように財産を分けたのか等
エンディングノートとあわせて遺言書を作成する事で遺された家族へより多くの気持ちが伝えられます。
私は、「エンディングノート」でも「遺言書」でもご自身の想いをしっかり伝える事は本当に大切だと考えています。
最後に
どうだったでしょうか?
今回の記事は私の考えが強く出てしまいました。
もちろん違う考え方の方もたくさん居ると思います。
気持ちを伝える大切さ、現在の状況への感謝など「エンディングノート」を作成すると色んな想いがでてきます。
残りの人生設計にも役立つはずです。
良かったら参考にしてみてください。
投稿者プロフィール
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名古屋市天白区平針の【遺言・相続専門】行政書士アフェクション法務事務所の代表行政書士です。
【相続診断士】の資格も保有しております。
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趣味:キャンプ・バス釣り・自転車・読書
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